協力企業・教育現場からメッセージ

「失敗を全力で
サポートして一歩踏み出す
勇気につなげたい」山本 潤
【神奈川県中小企業家同友会 事務局】

同友会は多くの中小企業経営者が会員になっていますが、
どこも人材を探しているのが現状。 地域の雇用を増やすためにも、
同友会事務局では、今までによこはまサポステから7人の若者を受託して、
事務補助体験を行ってきました。
1クール10回、最大3クールまで参加できるプログラム構成で、
最初は資料作成から始めて、 電話対応、渉外と、
クールごとに異なる職業体験ができるようにしています。

通う頻度や次のクールに進むかは本人の意志を尊重して、
無理なく自分のペースで続けながら、 興味のあること・得意なことを
見つけられる環境を心がけています。
ここでは、実践を重視して、 会員企業からの電話に出たり、個人の名刺を持たせて打ち合わせやイベントに
同席してもらうこともあります。 当然、尻込みする人もいますが、そのときは「失敗してもいいよ」と声をかけるんです。
そのひと言で気が楽になって、 苦手だった電話に何本も出られるようになったり、
なかには同友会の会員企業に就職できた若者もいて。
むしろ、ここにいる間にたくさん失敗をして度胸をつけて、失敗を恐れることより、
自分の世界が広がる楽しさを知ってもらえたら本望ですね。
最初から完璧な人間なんていないですから、失敗したらまわりが全力でサポートすればいい。
そして、繰り返さないためにどうするかを一緒に考えることが、いい人材を育てることにつながると信じています。
実践の中で自信をつけて、社会に羽ばたいてほしいです。

「たくさんの大人に
会うことが若者の未来を
広げます」金沢 信之
【神奈川県立田奈高等学校 教諭】

田奈高校に来て10年になりますが、生徒から就職相談を受けるなかで、
学校だけでは補えない部分があると感じ、
7年前から外部団体と連携して就職支援を行っています。なかでも、
サポステ相談員の方によるソーシャルスキルトレーニングはとても有効。
高校生のうちに職場でのコミュニケーションを身に付けられるので、
就職率の向上だけでなく、離職率低下にもつながっています。
就職先が決まらず卒業した生徒も、在学中に会ったサポステの方をたよって
相談に行くケースもあり、 サポステと学校が連携して
支援を続けて行けることにも大きなメリットを感じています。

実際のところ、高校を卒業してしまうと支援も途切れてしまうことが
多いのですが、サポステは継続的な支援の担い手であり、 若者たちの希望をつないでくれる存在です。
就職先が決まらない生徒だけでなく、 仕事を辞めたくなったとき、悩みを打ち明ける場所があるということも、
生徒たちの心の支えになっています。人生の早い段階で、 教師や親以外の頼れる大人に出会うことは、
子供たちにとってはかけがえのない財産。学校が外部とつながりを持つことで、 人生の選択肢が増え、
卒業後も継続的に支援を続けて行くことが、生徒の未来を広げると信じています。